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アーティスト支援-和泉好紀の独り言 【お客様の多いライブハウス!の記事】-
お客様の多いライブハウス!の記事
あるメジャーレコード会社さんのFBに掲載されていた記事をそのまま掲載致します!

2人の若いアマチュアミュージシャンが、すっかりバンドマンの体をして、大切な楽器をかついで、こんなことを言いながら歩いていおりました。

「ぜんたい、ここらのライブハウスは怪けしからんね。客なんて1人も居やがらん。なんでも構わないから、たくさんのお客さんの前でライブをやってみたいもんだよ。」

「うん。満員のお客さんの前で演奏できたら、ずいぶん痛快だろうねえ。満員のお客さんの前でライブが出来れば、すぐに僕らも人気バンドになってメジャーデビューだってできるだろうねえ。」

それは東京ではないけど、地方と呼ぶには少しだけ都会で、たくさんのライブハウスが乱立している街でした。

バンドをはじめたての彼らがどこのライブハウスに出演したらいいのか…ちょっとまごついてしまうぐらい、街にはたくさんのライブハウスがありました。

それに、あまりにたくさんのライブハウスがあるので、そこに無計画に出演した彼らは、一ヶ月に6本ものライブをこなし、最初の頃は付き合いで見に来てくれた友達もやがて誰も彼らのライブには来なくなってしまいました。

「今月だけで、じつに僕は、三万円の損害だ」と一人のバンドマンは言いました。

「僕は楽器の修理代も今月はかかったので五万円の損害だ。」と、もひとりが、くやしそうに、頭をまげて言いました。

出演するライブハウスから提示されたチケットノルマの枚数に満たなかったチケットを自分達で買取ったり、練習するためのスタジオレンタル代金、レコーディング費用、楽器の購入費用、打ち上げや付き合いのための諸経費などなど。

そう。はじめたての夢見るアマチュアバンドはお金がたくさんかかるのです。

はじめのバンドマンは、すこし顔いろを悪くして、じっと、もひとりのバンドマンの、顔つきを見ながら言いました。

「僕はもうバンドを辞めようかと思う。」

「ああ、僕もちょうど飽きてきた頃だし、辞めようかと思う。」

「そいじゃ、次のライブで解散しよう。なあに、まだはじめたばかりのバンドだ。今辞めたって何も影響はない。」

「そうだね。また別のバンドでもはじめたら良い。そのバンドで売れたら結局おんなじこった。では解散しようじゃないか」

ところがどうも困ったことに、すぐに解散するつもりが、一度出演したたくさんのライブハウスからイベント出演の誘いが来てしまい、それを断りきれずに、いっこうにいつ解散したら良いのか見当がつかなくなってしまいました。

辞めると切り出そうとすると、君たちには才能がある、今はまだ人気はないけどいつかきっと人気が出るはず、と2人のバンドマンは言われ、その度にその気になってしまうのです。

「なんだか勢いで今月はツアーにも出てしまったけど、ライブをやってもギャラは出ない。交通費だけでもかなり出費でお金的に限界だ」

「僕もそうだ。もうあんまりライブはしたくないな。」

「うん。ライブはもうしたくないよ。ああ困ったなあ、でも人気は出て欲しいなぁ。」

「人気者になりたいもんだなあ」

二人のバンドマンは、ある日のライブの翌日、街を歩きながらこんなことを言いました。

その時ふとうしろを見ますと、立派な一軒のライブハウスがありました。

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